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  • 12年12月30日

    2012年12月の更新、ぎりぎり間に合った

     10月、11月、12月と“心身不振”でしたが、創立15周年記念トラムパーティも無事に終わり、ようやく余裕ができ、すっかり回復したようです。

     遅ればせながら、ここで改めてお礼を申し上げねばなりません。香港の皆様、関東支部の皆様、素晴らしい記念品をありがとうございました。おかげでもう少し続けてみようという気持ちになれました。

     さて、年末年始は香港手話の復習と読書で過ごすことにしよう。ああ、そうだ、金継ぎもしなければならないし、「竹島・尖閣問題を考えてみた(第2部)」もまとめなければなりませんでした(しおしおのぱあ)。

     では、皆様もよいお年をお迎えください。

     以下、心苦しいお願いも含めたお知らせ事項です。

    ★新規初級コース開講決定!

    (火)14:00〜14:00 1月8日から

     ※補講がお残りの方もお振替にご利用ください。

    ★新規教養コース開講決定!

    (水)14:00〜14:00 1月9日から

     ※補講がお残りの方もお振替にご利用ください。

    ★新規初級コース受講生募集中!

    (水)14:00~16:00 2月20日から開講可能

    (木)14:00~16:00 いつからでも開講可能

     ※定員になりしだい開講いたします。

      ご興味ございます方はお気軽にお問い合わせください。

    ★オリジナル紫砂茶壺、龜僊人セレクション

     2013年1月1日より値上げ

     誠に恐縮ながら、値上げのお知らせをせねばなりません。ここ数年の中国における急激な物価上昇、およびHK$に対して加速する人民元高にともない、茶器と茶葉も確実に割高となっており、異常な発展を遂げる中国経済の影響が、台湾、香港のみならず、いよいよ自らに及んできたと実感いたします。こうした結果によるやむを得ぬ値上げである点を、ご理解たまわればと存じます。とりわけ“龜僊人セレクション”はスタート以来10年以上にわたって据え置いて参りましたが、もう限界です。心苦しいのですが、以上よろしくお願い申し上げます。

     オリジナル紫砂茶壺

      会員価格:HK$600-

      非会員価格:HK$750-

     龜僊人セレクション

      会員価格

       50g×12回:37,800円

       100g×12回:68,040円

      非会員価格

       50g×12回:41,400円

       100g×12回:74,520円


  • 12年11月10日

    旧式パソコン並みに容量が足りない(私の頭のこと)

     もう秋茶が出回っているのに、近頃の日中情勢は茶葉の調達にも支障を及ぼしており、困ったものです。別に怖くて中国に行けないのではありません。私が行くことで茶舗や農家に迷惑がかかるのではないか、と要らぬ懸念をしているのです。落ち着いてきたところで「竹島・尖閣問題を考えてみた」のつづきを書こうと思っております。

     さて、もう年末と呼んでもよい時期となりました。10月は更新ゼロでしたが、日本支部のお茶会以降、「年末のイベント」の準備で頭がいっぱいで。まず、来週(11月15日〜18日)に控えている研修旅行の調整にまだ苦戦中ですし。まあ、言い訳を弄そうが、愚痴をこぼそうが、弱音を吐こうが、止まれないので進むしかありませんが。

     というわけで、多くの方のご参加をお待ちしております。

    ★年末のイベント

     11月23日(金):鑽石山の茶藝館を訪れてみよう

     11月29日(木):朝飲茶の會(ものくふ會)& “失われいく香港”を記憶に留めるツアー 西環篇

     12月08日(土):日港合作バーベキュー

     12月14日(金):中國茶倶樂部創立15周年記念トラムパーティ

     ※いずれも詳細はお問い合わせください。

    ★新規初級コース開講決定!

    (月)10:00〜12:00 11月12日開講

     ※補講がお残りの方もお振替にご利用ください。

    ★新規初級コース受講生募集中!

    (水)14:00~16:00 いつからでも開講可能

    (木)10:00~12:00 12月06日から開講可能

    (木)14:00~16:00 いつからでも開講可能

     ※定員になりしだい開講いたします。

      ご興味ございます方はお気軽にお問い合わせください。


  • 12年9月20日

    各種お知らせ/告白——「秘密の計画」とは/竹島・尖閣問題を考えてみた

     おーっ! 9月は2回目の更新に成功!

     香港に早くも「乾燥注意報」が!! 気温は30度に達しますし、一雨くれば湿度もグンッと上がるとはいえ、確かに微妙な秋風を感じるときもあり、寝ている間は涼しく感じる日も増えました。

     では、まず、各種お知らせから。

    ★日本支部お茶会について

     中部支部:10月17日(水)

     関東支部:10月19日(金)、20日(土)

     ※お問い合わせは各事務局あて。

    ★研修旅行について

     今秋は台湾です。日程は11月15日(木)〜18日(日)に決定です。場所は中部山岳地帯に位置する南投県埔里鎮で、有機茶栽培農家を訪れ、製茶過程を見学する予定です。詳細は追ってお知らせいたします。

    ★「秘密の計画」とは

     さて、以前「温めていた計画」「第2の計画」と書いたまま、内容については触れませんでした。別にもったいぶっていたわけではありません。ある程度、形になってからと思っていただけなので。いまから明かします。

     最初の計画は、スペイン語を勉強しようということ。もともとラテン音楽に興味があったし、香港に来てからはアルゼンチンタンゴも習ったし(休止中)。実は数年前にも一度スペイン語を始めたものの、1回レッスンを受けた時点で先生が北京に転勤してしまい、それっきりだったこともあって。

     ただ、今回、選択したのがNHKの語学講座で、ネットTVを利用しようとしたところ、無料のシステムゆえ受信状態が安定せず、結局、4月と5月の2箇月だで受信不能となってしまいました。以降、トイレに数字の読み方を貼り出すなど、細々と自習しておりますが、遅々として進まず、というしだい。

     第2の計画は、広東語の手話を勉強しようということ。広東語なのは香港だから(同じ中国語でも中国には中国、台湾には台湾の手話が、それぞれ別個にあります)。言葉と関係なく、手話も前々からコミュニケーションツールとして興味がありましたし、あと、老い先が短くなってきたせいか、なんとなく人の役に立つことをしたいと思うようにもなってきたので。

     こちらは順調です。楽しいです。面白いです。アルゼンチンタンゴを習うのと同じくらい。そこで、気がつきました。手話もダンスも身体で憶える点で共通です。さらに、どちらもコミュニケーションを執るためのものである点も、なんと一致するではありませんか。

     というわけで、新しい世界が拡がりました。わくわくしすぎてアドレナリンが出るほどです。もっと突き進もうと思います。

    ★竹島・尖閣問題を考えてみた(第1部)

     やれやれ、またかよ、という感じです。

     日本と韓国は政権の末期を迎え、中国は権力闘争が絡む指導部の交代期に当たり、いずれの政府も自分たちに突きつけられた国民の批判を逸らす手段としてナショナリズムを利用、などといった解説がなされています。

     そのうえ、そういう政府にまんまと踊らされて騒ぐ国民がどこにもいるわけです。日本の場合は、沖縄密約やら原発事故やら、さんざん騙され続けてきたのに、なぜまだ信じるのか。中国の場合は、文化大革命やら6.4天安門事件やら、ことごとく情報が隠され続けきているのでコントロールされやすいという点は差し引いて考えるとしても、暴行、掠奪、放火、破壊——これって中国自身が非難しているかつての日本軍が中国で行なったことと、あんまり変わらないのでは。

     武装蜂起はパレスチナのイスラエルに対するレジスタンス(テロではない)や、「ジャスミン革命」に端を発した「アラブの春」にみられる自らの政府に対する民主化運動などにのみ許されるはず。

     マスコミ(ジャーナリズムではない)というものは、日本車を燃やしたり、日系スーパーを打ち壊したり、という過激な場面を放映したがるわけですが(普通と違うところがニュースであるとして)、一部が全部ではないことに注意したいもの。繰り返して放映されると、気がつかないうちに刷り込まれてしまいますから。

     ひるがえって日本でも8月25日、新大久保のコリアンタウンに「在特会(在日特権を許さない市民の会)」が街宣車で押し掛け、「死ね」「帰れ」あるいは民族差別丸出しで脅迫する「人権侵害デモ」を行なったとのこと(『週刊金曜日』12年9月11日)。その後も、9月18日から19日にかけては、福岡で中華料理店がガラスを割られ、神戸で神戸中華同文学校が放火されたとのこと(日本の主要各紙)。中国の反日デモと同じレベルの日本人がいたわけです。「在特会」も同じレベルの輩も一部の日本人であり、日本人の全部がそういうわけではないのは、中国の状況と同じ構図といえます。また、被害を受けた韓国人からすれば、中国在住の日本人と同じ恐怖を感じているということです。

     それにしても、もういいかげんにしろよ、です。日本の政治家の連中は自分たちだけ安全なところに居て勇ましいことを言うんじゃない。言いたいことがあるなら敵地に乗り込んで説得しろ。とりわけ石原慎太郎とか。すでに棺桶に片足を突っ込んだボケ老人だから、将来のことなどどうでもいいのか。

     ちなみに、尖閣購入については、都が購入(しかも、資金は国民の募金で)することにより、借金まみれの元所有者、栗原國起氏を救うことになる、という疑惑があります。『週刊金曜日』(12年5月25日号)によれば、同氏の借金総額は25億円。問題は、栗原氏が、実業家でフィクサーとして知られる菅原通済の運転手で、石原都知事がその菅原氏の門下生だった、とされる点です。「仲間内で国民の金による借金返済を謀る」ということか。ただ、「石原都知事が菅原氏の門下生」という記述は調べようがないので、断言はできません(だから疑惑なのですが)。『週刊文春』(12年8月9日号)の見方は、菅原氏と石原都知事の接点には言及せず、栗原氏の借金総額を40億円と見積もり、都が集めた国民の寄付総額14億円を上回る血税20.5億円まで吊り上げ、まんまと栗原氏が国からせしめた、となっています。結果、尖閣は国有地となり、日中国交正常化40年来で最悪の関係を招いたわけです。

     では、肝腎な日中・日韓の領土問題は、果たして解決するのでしょうか。(つづく)


  • 12年9月8日

    変わる香港、変わらぬ香港

     9月になってしまいました。8月中に書いていたのに、UPが遅くなってしまいました。おっつけ次もすぐUPします。

     夏期講習「茶舗めぐり」で、九龍サイド篇、香港サイド篇と歩いて参りました。今回はいままでに訪れたことのないお店を中心に回ってみました。いろいろ発見もありましたし、新鮮でした。こんなところに支店を出していたのだなとか、さすが香港は普問屋の数は多いのだなとか、小さいお店ながら珍しいお茶が充実しているなとか。ただ、一部を除けば全体的に、いままでもよく行っていたお店は、やはり、それなりに「美味しい」ということを、改めて認識いたしました。

     それよりもなによりも、“懐かしい香港”が急激に失われていっていることに気づいてしまい、猛烈な危機感に襲われました。九龍城はすでに変貌しつつあり、上環から西營盤、堅尼地城にかけても、地下鉄の開通に伴い、おっつけ様変わりするでしょう。涼しくなったら、「“失われいく香港”を記憶に留めるツアー」なんてものを企画するつもりです。

     深の「茶葉世界」にもびっくり。元々は100軒ほどが集まる1フロアだけだったのに、レストランやマッサージ店だったところが次々と浸食され、ついに3フロア、200軒近くを誇る規模へと拡大、変身していました。ここにも中国経済のバブリーな臭(にお)いが立ち上ります。


  • 12年8月12日

    残暑お見舞い

     8月7日は立秋でした。それでも香港の夏は続きます。日本もまだしばらくは暑いことでしょう。クーラーの効かせ過ぎで、風邪など召しませんようご注意を。

    ★紫砂茶壺の保管について

     紫砂茶壺に黴が生えてきた——こんな相談がありました。

     蒸し暑かったり長期間使わないまま箱にしまっておいたりしたら、当然ながら黴びます。箱から出して棚に飾っておくだけでも、黴びることがあるのですから(とりわけ香港とかでは)。そもそも茶壺は使ってこそお茶が美味しくなり、かつ、美しく育つもの。

     もし、万が一、黴びてしまったら、新品を下ろすときと同じ処理(浄水器を通した水で2時間煮る)を施せば、よほどひどくない限り、おおむねリカバーできます。が、一番の予防はなんといってもお茶を淹れること。

    ★銅鑼湾がエライことに

     お茶室が入っているビルの1階で24時間営業するローカル・スーパー「ウェルカム」が改装され、もともと総菜や弁当もつくっているし、パンも焼いているし、寿司も握っているし、魚・肉・野菜の量り売りもしているところへ、さらに面積と品揃えが拡充されました(といっても営業しながらまだ改装中ですが)。これは便利さ倍増と思っていたら、旧大丸リビング館に日系スーパー「マックスバリュ(&リビングプラザ)」が、そして、かつて三越の入っていたビルが建て替えられて「ハイサン・プレイス」が、8月10日に同時オープンしてびっくり!! さっそく当日チェックしました。

     「マックスバリュ」はもちろんイオンのPB商品トップバリュが万全。やはりお手頃価格です。それ以外にも台湾食品が充実。当然ながら日本産の刺身系や玉子系の生鮮食料品はウェルカムより正統派。このほか、大阪王将をはじめ、レストランが何軒か入っています。リビングプラザは旧10ドルショップ(ダイソー)から改名、この場所でのオープンは数年ぶりの2度目です。

     「ハイサン・プレイス」は鳴り物入りのオープンです。B2にスーパーがありますが、残念ながらシティスーパーと比べてしまうと物足りないかも。ただ、オープン当初だからか、オーストラリア牛乳とジャワカレーは、マックスバリュのそれぞれ3分の2、2分の1とお買い得でした。ブランドショップやレストランは銅鑼湾にまだ要るかというほど。目玉は台湾の誠品書店。3フロアにわたって台湾の本が詰まり、壮観かつ洗練。台湾同様、座り読み放題。文具売場、カフェ、台湾茶舗も併設。台湾では24時間営業なのですが、香港では試験的に期間限定で週後半のみ。改めてじっくり回らないと全貌はつかめません。

    ★読書 パレスチナ文学

     めったに小説など手を出さないのですが、最近『ハイファに戻って 太陽の男たち』(河出書房新社)を読みました。作者はガッサーン・カナファーニー(訳者は黒田寿郎・奴田原睦明)。パレスチナ文学です。政治問題としてはいくらか知っていたつもりでも、小説としては未知なる分野でした。ところが、意外なほど身近に感じられました。血の通った人間の物語として。イマジネーションを現地まで惹き寄せられる気がしました。

     それにしても、イスラエルはかつてナチスによる“ホロコースト”の犠牲者であるユダヤ人の国なのに、なぜ、今度は彼らがパレスチナ人に対して同じ大虐殺を行なうのか。ホロコースト否定派が存在しますが、史実として否定できるわけがないでしょ。しかし、同時に、パレスチナ人を蹂躙するイスラエルのことも、認めるわけにはいきません。ホロコーストから生き延びてよかったと祝福されるなら、いますぐパレスチナ人への殺戮を止めるべきです。

     学生時代『アンネの日記』を読んでホロコーストを知りました。いま、先の書を読み、パレスチナ問題を考える新たなアプローチをみつけました。どちらも心に残る一冊、一冊です。