感じること、考えること、伝えたいこと。
かつて「季節は螺旋を描き、巡るようで巡らず、変わらぬようで変わる——まるでDNAの構造のごとく」と書いたことがあります。ところが、その螺旋はやはりDNAのごとく、稀にねじれが生じるようです。交わるはずのない過去と現在がほんの一瞬、重なったことから、人生の半分の時間を怒濤のように埋め尽くす邂逅が、待ち受けていたのです。その莫大な質量(エネルギー)を受け止めるには、キャパシティーが限界を超えそうです……
★各種日程
日本のお茶会
中部支部:10月14日(火)
関東支部:10月16日(木)〜18日(土)
※10月12日(日)〜19日(日)の授業は休講となりますので、くれぐれもご注意ください。
研修旅行
日程:11月20日(木)〜23日(日)
場所:雲南省西双版納
※紆余曲折の末、上記の通り決定いたしました。ご迷惑おかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
★新規初級コース開講決定!
(火)10:00~12:00 10月7日から
※ご興味ございます方はお気軽にお問い合わせください。
補講がお残りの方もお振り替えください。
★新規初級コース受講生募集中!
(火)14:00~16:00 いつからでも開講できます。
(木)14:00~16:00 いつからでも開講できます。
(水)14:00~16:00 11月26日以降から開講できます。
※定員になりしだい開講いたします。
ご興味ございます方はお気軽にお問い合わせください。
★我愛香港
“佔領中環(佔中)/occupy central”——香港が闘っています。「普通選挙」を求めて。相手は中国政府です。香港のトップである行政長官を選出する2017年の選挙法について、中国政府が8月に決めた内実が、どう見ても「普通」ではないから。中国政府の息のかかった指名委員会が認めた者のみ立候補できる、ということは民主派は行政長官になれないということ。
その闘い方は平和的で秩序正しいものです。銅鑼灣でも学生たちが抗議の座り込みを続けているので、私もときどき足を運んでいます。カンパや差し入れで賄われた水、食料、身の回り品(冷えピタとか、マスクとか)が山積みに管理され、医療班もいます。これからどうなるかはわからないものの、彼らを見ていると、愛おしさを感じるとともに、香港の将来に一筋の光明が差し込んできた気がします。
とはいえ、学生の授業ボイコット(9月22日〜)から始まり、金鐘を占拠してから10月3日で6日目。自然結集した(中国やロシアがアメリカ陰謀説を唱えていますが)学生、民主派団体、一般市民などの間の微妙な意見の違いも表れ出し、また、主要道路が封鎖されていることから休業せざるをえない商店の不満も高まっています。
こういうときに怖いのは、どこの国でもそうですが、権力側の常套手段として、鎮圧の口実のために、わざと騒ぎを起こす分子を送り込むこと。1989年に香港ではありますが「6.4天安門事件」を経験しており、そのときの空気と同じ感覚が甦ってくるのです。
ただ、当時と場所も状況も異なりますし、いくら9月28日の端から催涙弾をぶっ放す香港警察とはいえ(あるいは万が一の解放軍とはいえ)、あの再現はないと思う……ないと思いたい……
私の考えが後退したわけではなく、思い起こすことがあります。それは実際に中国も変わってきたし、変わっていくのもまた確かということです。10数年、ケータイにカメラ機能が付いた頃、中国入国の際に没収されていたこともありました。現在では嘘のような話ですが(ちなみに、羅湖での入国審査でスウォッチもスパイ時計と疑われて没収された知人がいます)。それどころか、なぜ社会主義国家なのに世界の長者番付にランクインするほどの金持ちが何人もいるのか、という問題を考えただけでもわかると思います(その良し悪しは別ながら)。改革開放政策が始まった(1978年〜)直後の北京で過ごした身には信じられません。人々の生活は質素過ぎでしたから。まあ、若者たちからは、そんな悠長に待っていられない、と反論されるでしょうが……
★「従軍慰安婦」の歴史と政治
このところ“誤報”が日本を騒がせていますが、遅きに失したとしても“訂正”するのは、しないよりもずっとよいのでは。それに、そもそも朝日新聞の「誤報訂正」問題については、「吉田証言」がでたらめだっただけなのに、日本政府とその御用マスコミによる意図的な本質のすりかえ(「従軍慰安婦」そのものがでたらめだったとする)が行なわれており、そのほうがよっぽど問題だと思います。
そもそも、なぜ、勉強も研究もしていない政治家(政治屋)が歴史を語るのでしょうか。せいぜいたいした研究業績もない御用学者の受け売りでしかないのに。そういう空っぽ頭の政治家(政治屋)の空言に、うっかりでもひっかからないようにしないと。
下記に挙げた参考サイトの本文はお読みになった各自でご判断ください。
1.朝日新聞の誤報訂正における問題の本質、「吉田証言」がでたらめだっただけで、「従軍慰安婦」そのものがでたらめだったわけではない、という点について:
参考:
●弁護士 猪野 亨のブログ〈従軍慰安婦問題 朝日の訂正記事に小躍りする右翼勢力の醜態〉→ http://inotoru.blog.fc2.com/blog-entry-1112.html
●〈国際社会から信用失うのはネオナチと親和性高い安倍政権や読売・産経等のヘイトスピーチの方〉
→ http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20140913-00039066/
2.朝日新聞の誤報訂正に関する問題点について:
参考:
●GoHoo | マスコミ誤報検証・報道被害救済サイト〈「誤報の危機管理」に失敗した朝日新聞 挽回へのビジョンを示せるか〉→ http://gohoo.org/column/140828/
●LITERA〈朝日謝罪会見でハシャぐ読売、産経の“トンデモ誤報”集〉→ http://lite-ra.com/2014/09/post-454.html
●LITERA/Finance GreenWatch〈中曽根元首相が「土人女を集め慰安所開設」! 防衛省に戦時記録が〉→ http://lite-ra.com/2014/08/post-413.html あるいは http://financegreenwatch.org/jp/?p=46372
●LITERA〈「女の耐久度」チェックも! 産経新聞の総帥が語っていた軍の慰安所作り〉→ http://lite-ra.com/2014/09/post-440.html
●〈産經新聞社長と中曽根元首相が慰安所づくり自慢「女の耐久度、どこの女がいい悪い、3千人のための慰安所〉→ http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20140909-00038966/
3.朝鮮人(北朝鮮と韓国を合わせて)・中国人(台湾人)以外の、オランダ人従軍慰安婦について:
参考:
●デジタル記念館/慰安婦問題とアジア女性基金 〈慰安婦にされた女性たち—オランダ〉→ http://www.awf.or.jp/1/netherlands.html
●〈日本占領下オランダ領東インドにおけるオランダ人女性に対する強制売春に関するオランダ政府所蔵文書調査報告〉→ http://www.awf.or.jp/pdf/0205.pdf
4.アメリカの「従軍慰安婦像」撤去裁判について:
参考:
●日経ビジネスオンライン〈慰安婦像の撤去を求める米裁判に黄信号 原告は四面楚歌、アジア系法曹界が挙って提訴に反対〉→ http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140602/265952/
●『週刊金曜日』2014年8月29日号〈米国・グレンデール市「慰安婦」碑の撤去めぐり 連邦地裁が原告の訴えを棄却〉
本文:
米国カリフォルニア州在住の日本人や新一世移民らが同州グレンデール市に設置された「慰安婦」碑の撤去を求めていた裁判で、8月4日、連邦地裁は原告の訴えを棄却する判決を下した。
「慰安婦」碑はグレンデール市議会の決議によって昨年7月に市立図書館前の公園に建てられた。除幕式には日系人団体の代表者も招かれ、1980年代に米国政府が第二次世界大戦中の日系人捕虜収容政策について公式に謝罪し、生存者に補償金を支払ったことで日系人がどれだけ救われたかを語り、日本政府に対して「慰安婦」問題の解決を求めた。
一方で、「新一世」(戦後、とくに80年代以降に渡米した日本育ちの移民)の中の保守的な人たちは、歴史教科書問題などで活動する藤岡信勝氏やヘイトグループ・在日特権を許さない市民の会(在特会)元副会長の山本優美子氏らと協力して「歴史の真実を求める世界連合(GAHT)を立ち上げ、碑の撤去を求める訴えを起こした。
訴訟は、経済誌『フォーブス』が原告側の弁護士を厳しく批判する記事を書き、日系人弁護士会と韓国・朝鮮系弁護士会が連名で原告を非難する声明を出すなど、各方面の注目を集めた。また、原告側の弁護士事務所が途中で代理人を辞退するということも起きた。
原告は、市による碑の設置が連邦政府の外交権限を侵害しており憲法違反である、と訴える戦術を取った。しかし判決は、市の行為が連邦政府の権限を侵害しているかどうか一私人にすぎない原告らが訴えを起こす権利はない、と事実上の門前払いの判断を下した。
棄却自体は予想されていたとはいえ、「裁判の過程において歴史的な真実を公表し、いわゆる『従軍慰安婦』説の虚構を詳らかに」すると息巻いていたGAHTとしては、肝心の歴史論争をする間もなく門前払いされてしまったことは、大誤算だったかもしれない。(小山エミ FeND共同呼びかけ人)
★スポーツ観戦について
すでに「ニュース」ではなく「オールズ」ですが、錦織の全米オープン準優勝から、まだ「ニュース」といえる韓国の仁川アジア大会まで、共通していえるのは、スポーツとは国家対抗ではなく、選手個人(もしくはチーム)対抗ではないかと。つまり、強い者が勝ち、弱い者が負ける、ということ。世界の頂点の選手はどちらが勝っても負けても、世界で最高の試合を見せます(まま世紀の凡戦もありますが)。それを観るのが楽しみなわけです。
さきごろ引退を表明した中国の李娜選手(2011年に全仏で優勝、2014年に全豪で優勝)の名言:「私は国家のためにテニスをしているのではない」。
社会主義国家の選手がこのような発言をするのは、相当な勇気が要ります。それなのに資本主義国家の観客が、安易に「国家のためにプレーする」ことを求めてはいけないでしょ。
なお、錦織選手はグランドスラムで決勝に進出した「日本人初」ではありますが、「アジア人初」はマイケル・チャンです(1989年に全仏で優勝、1996年に全米で準優勝)。
ちなみに、錦織選手を「アジア人初」とした媒体はいまだに“訂正”していません。