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14年8月4日

夏期講習、開講中! 韓国トロット聴いて癒される。

 日本が、世界が、危うく愚かな方へ進んでいくなか、夏期講習は今年も例年同様、開講されています。やるべきことはやります。ひとつはお茶を究めること。もうひとつは危うく愚かな方へ進む日本、世界に立ち向かうこと。

 ……といいつつ、憂う余り、心は塞ぐ一方。唯一、癒されるのが、韓国トロット。憑かれたように聴いています。自分でも不思議です。なんで飽きないんだろうと。ただただ楽しそうなんだよね……だから、こちらも楽しくなれるんだろうな……。

 韓国トロットの何がよいのかと問われても、好みの問題なので困りますが、私にとっては、セサリア・エボラ、ナルシソ・イエペス、いきものがかり、アストロ・ピアソラ、ジョン・コルトレーン、八神純子、マウリツィオ・ポリーニなどと同列に聞こえるので。つまり、いずれも波長が合うというか“気”が通じるというか、しっくりくるという感じでしょうか。

 韓国トロットは日本では「韓国演歌」と呼ばれています。「トロット」とは英語の「trot」で、馬術で謂う「速足」のこと。次から次へと途切れなく歌が続いていくのが「速足」のようなのでらしい。では、なぜ「演歌」なのか。それは曲調が似ているから。確かに似ています。

 さて、ここから先は別に音楽に詳しいわけでもない私が、「付け焼き刃」的な知識に基づいて書くだけなので、あらかじめご了承のほど。

 曲調が似ているのはどちらも「ヨナ抜き」で作曲されているからです。「ヨナ抜き」とは「四七抜き」ともいい、西洋音楽の音階で謂う「四番目の“ファ”」と「七番目の“シ”」が抜けた、西洋音楽が入ってくる明治時代以前の音階のこと。日本のみならず、アジアに共通する「アジアの音階」です。そういえば、以前、九龍城のタイスーパーで買い集めたタイCD(今風の音楽)もよく似ていました。いわゆる「タイ演歌」でしょう。

 「演歌」というと、なにか一段、下に視られる気がするのですが、私は「アジアの音楽」として擁護いたします(日本の“耐える女”みたいなイメージはいただけませんが)。それに、「ヨナ抜き」というなら、きゃりーぱみゅぱみゅの『つけまつける』もAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』もそうですし。さらに、『蛍の光』がスコットランド民謡なのに、もともと日本の歌だったように定着したのも、「ヨナ抜き」だからではないかと思います(いまさら私がいうまでもなく)。

 また、韓国トロットで歌われる曲とKpopで歌われる曲には、被っているものがあります。なぜかはわかりませんが、同じ曲を複数のシンガーが歌っているのです。アレンジは違えど「ヨナ抜き」ですから。

 You Tubeで韓国トロットやらKpopやら片っ端から視聴していて(おかげでYou Tubeにアクセスするとお薦めはハングルばかり)驚きました。イベント会場などで韓国のおじさんおばさんは、韓国トロットはもちろん、Kpopでも、同じように踊り出すのです。ただただ楽しそうなんだよね……だから、こちらも楽しくなれるんだろうな……。


★夏期講習

 今年も夏期講習の時期がやって参りました。普段の授業ではできない内容がてんこ盛りです。予習に復習にブラッシュアップに、この機会をお見逃しなく。

 定員は各講座とも9名。

 お申込み締切は開講日の3日前。とはいえ、空きがあれば受講できますので、締切を過ぎてもお問い合わせになってみてください。

 恐縮ながら前日および当日のキャンセルは全額を申し受けます。

 複数の講座をお申込みの場合はその数に応じて割引いたします。

●日本茶試飲会(全2講)

 第1講では玉露5種の喫み比べを行ないます。玉露は生産量も少なく、日本人1人あたりの消費量も年間わずか数グラム、というお茶です。今回は1回で数年分の量をお召し上がりいただきます。京都の茶舗の3,000円〜20,000円/100gの商品をご用意いたしました。

 第2講では品種茶5種の喫み比べを行ないます。日本の茶園で栽培されるお茶の75%が「やぶきた」品種です。栽培のしやすさや安定した量と質が確保できるからなのですが、それ以外にも様々な個性を持つお茶があります。静岡の農家の山の息吹、春茗、摩利支、蒼風、香駿をご用意いたしました。

日 程

 第1講:8月1日(金)14:00〜16:00

 第2講:8月8日(金)14:00〜16:00

受講料

 全2講を受講の場合

  日本茶学習会受講生:HK$300-

         会員:HK$400-

        非会員:HK$500-

 どちらか1講のみ受講の場合

  日本茶学習会受講生:HK$200-

         会員:HK$300-

        非会員:HK$400-

●実際に焙煎してみよう!(全1講)

 今年初めて開講する講座です。焙煎機を使って実際に焙煎してみます。同じお茶が焙煎の違いにより、どのように味や香りが変わるのか。どんなお茶が変化が感じられやすいか。あるいは、湿気った茶葉を乾燥させることで、味や香りを少しでも甦らせることができるのか。気になる課題はまだまだあります。

日 程

 8月5日(火)10:00〜12:00

 8月28日(木)10:00〜12:00

受講料

  会員:HK$250-

 非会員:HK$350-

●官能審査(全3講)

 今年は大陸と台湾それぞれの鉄観音と烏龍あわせて全4種を使い、官能審査を体験します。官能審査とは、人間の五感によって、そのお茶の持つ長所と短所をすべて曝け出させ、そのお茶の特徴を把握しようというものです。特徴を把握したうえで淹れれば、当然美味しく喫めるというわけです。

日 程

 第1講:8月7日(木)10:00〜12:00

 第2講:8月14日(木)10:00〜12:00

 第3講:8月21日(木)10:00〜12:00

受講料

  会員:HK$450-

 非会員:HK$550-

※全3講で完結する講座ですが、どうしても2講だけとか1講だけとかしか受講できないという場合には、それぞれ会員:HK$350-・非会員:HK$450-、会員:HK$250-・非会員:HK$350-で受け付けます。

●緑茶から黒茶まで、喫みまくる(全3講)

 文字通り緑茶から黒茶まで6分類された中国茶を、片っ端から喫みまくります。6分類とはいえ、青茶だけでも岩茶、単叢、大陸烏龍、台湾烏龍、大陸鉄観音、台湾鉄観音の6種類ありますし、普洱も若いものもあれば古いものもありますし。これだけ一気に喫もうと思ったら、やはり夏期講習しかないでしょう。

日 程

 第1講:8月12日(火)10:00〜12:00

 第2講:8月19日(火)10:00〜12:00

 第3講:8月26日(火)10:00〜12:00

受講料

  会員:HK$450-

 非会員:HK$550-

※全3講で完結する講座ですが、どうしても2講だけとか1講だけとかしか受講できないという場合には、それぞれ会員:HK$350-・非会員:HK$450-、会員:HK$250-・非会員:HK$350-で受け付けます。

●香港国際茶展(Tea Fair)

 今年も楽しいTea Fairにご一緒いたしましょう。世界各地から様々なお茶が集まるので、お茶のトレンドがわかり、珍しいお茶や美味しいお茶が買えます。同時開催のFood Expoでのお買い物も楽しみです。

日 程

 8月16日(土)

※待ち合わせ場所・時間は参加者の方にお知らせいたします。